Mother of Heroine

概要
  の母親。故人。
  生前はグリンゴッツ魔法銀行の事務員として働いていた。

人物
外見
  大きな黒い瞳、肩まで伸びたストレートの黒髪。東洋人の血を引いており、同世代の中では童顔。フィディアス・リンドバーグによれば、鼻は低かったらしい。同級生のデューク・レイは、聖マンゴ魔法疾患傷害病院で出会ったを、後に「病室にがいた」と表現していることから、は彼女の外見のかなりの部分を受け継いでいるようだ。若草色が好きでよく身に着けている。

来歴
  1941年6月20日、臨月のマグルが飛び込んだサザークの教会で生まれる。後に教会の援助を受けて近隣の施設に移るも、信心を得た母親がその教会で働くようになり、もたびたび教会を訪れて育つ。
  1952年、ホグワーツ魔法魔術学校の使者ルビウス・ハグリッドが現れ、彼女が魔女であることを告げる。同年9月1日、同校に入学。グリフィンドール寮に組み分けされ、ジェーン・ベンサムと同室になる。
  1958年、ホグワーツ魔法魔術学校に程近い森の中で、マグルのと出会う。
  1959年、母親を病で亡くす。同年6月、ホグワーツ魔法魔術学校を卒業。グリンゴッツ魔法銀行に事務員として就職する。同年、妊娠を契機にと結婚。
  1960年6月19日、長女を出産。後見人を、ホグワーツ魔法魔術学校の同級生ジェーン・リンドバーグ並びにフィディアス・リンドバーグに依頼する。
  1963年、ヴォルデモートが自分を狙っていることを知り、アルバス・ダンブルドアに家族と共に身を隠すよう勧められるも、あえてその中に飛び込むことを決意。ヴォルデモートの下で働くようになる。
  1964年冬、死亡。享年23歳。サザークの教会墓地に母親と共に眠る。

性格・才能
  娘よりは策士で、やや規則を無視する傾向にあったが、根は純粋で好奇心が強く、低学年時には友人フィディアス・リンドバーグと共に『必要の部屋』を発見している。
  親友のジェーン・ベンサムに言わせれば、ワガママで、頑固で、だらしがない。しかし間違ったことに対してはっきりノーと言える率直さは周囲の好感を集めていた。だが決して攻撃的というわけではなく、ホグワーツ城の近辺で遭遇したマグルに対してジェーンはすぐさま忘却術をかけようとした一方、は「乱暴すぎる」と話し合いによって解決しようとした。
  学校の成績は常にトップクラスで、5年生以降は監督生も務めている。これは寮監のミネルバ・マクゴナガルが彼女の正義感に期待して任じたものだが、時に規則を逸脱することのある彼女を引き戻す役割のジェーンがいなければ務まらなかっただろう。
  施設では貧しい生活を強いられていたため、経済面に関してコンプレックスがあり、裕福な家庭に育ったジェーンとはときどき金銭感覚を巡って衝突することもあった。彼女が勉学に勤しんだのも、奨学金の返還義務を免除してもらうためという理由が最も大きい。だが理論と実践に秀でた彼女を、魔法薬学教授ホリス・スラッグホーンは「トム・リドルの再来」と呼んだ。得意科目は変身術と魔法薬学である。
  サラザール・スリザリンの血を引くパーセルマウスであり、日本出身の母からは予言者の一種である『夢見』の血を受け継ぐが、自らの意思でその能力を制御することはできない。
  魔法使いとマグルは互いに相手の存在と価値を尊重し合いながら生きていくのが本来あるべき姿、というのが持論で、これは彼女がマグル生まれであることと、 寮監チョーサーの影響を受けたものと思われる。

人間関係
  母親は日本出身のマグル。父親はヴォルデモートだが、は行きずりのその男の名前すら知らなかった。兄弟姉妹はいない。 【さらに読む】

  ホグワーツ魔法魔術学校でルームメートだったジェーン・ベンサムとは親友で、上述したように衝突することはあったものの、後に長女の後見人を依頼するほど信頼し合っていた。共に後見人となっているジェーンの夫フィディアス・リンドバーグともホグワーツ入学当初からの友人であり、寮が違っても友情が続いたのは、旺盛な好奇心を共有することのできる相手と互いに認めていたからだと思われる(フィディアスは自分が認めた人間としか深く付き合わない)。フィディアスは彼女を異性として好いていたこともあるが、彼女がそのような感情を持ったことは恐らくない。
  だが家出したフィディアスを心から案じていたようで、彼の兄ジェネローサスに個人的に連絡を取っていた。ジェネローサス本人にはあまり関心のなさそうな態度をとっていたものの、不気味な夢について相談を持ちかけるなど、ある程度は信頼していた様子。しかしやがて彼の本性に気付いたのか、ヴォルデモートの隣にいた自分を見ても彼女は驚かなかったと後にジェネローサスはに語っている。
  5年生から、同寮の同級生でクィディッチ選抜チームのキーパー、レナードと交際していたが、7年生のときに破局。と文通を続ける中で、彼との将来を思い描くようになる。卒業後からと交際を開始し、妊娠を契機に結婚した。翌年、長女を授かる。

・ルビウス・ハグリッド(魔法界で初めての友人)
・ジェーン・ベンサム(同寮の同級生)
・ロメーヌ(同寮の同級生)
・オリーブ(同寮の同級生)
・レナード(同寮の同級生。元恋人)
・スコット(同寮の同級生。監督生)
・フィディアス・ユンク・リンドバーグ(同級生)
・クラレンス・フィッシャー(同級生)
・オリアナ・トヴィー(同級生)
・デューク・レイ(同級生)

財産

  本体はクリ、芯は一角獣の尾、26センチ。オリバンダーの店で購入した。

十字架のネックレス
  悪夢にうなされるのためにダンブルドアが魔法をかけて彼女に贈ったもの。夢をある程度まで抑制することができる。彼女の死後、ルビウス・ハグリッドの手で娘であるへと渡された。クロスの部分にガラスが埋め込まれている。