概要
アイビス・ミラ・プライア。ホグワーツ魔法魔術学校グリフィンドール寮に所属する女子生徒で、より4歳上の上級生。バーティミウス・クラウチ・シニアの姪である。
人物
名前
ファミリーネームの「プライア」は、「目的は必ずや手段を正当化する」という格言を残したイギリスの詩人マシュー・プライアに由来する。
来歴
1956年8月30日、魔法省魔法法執行部のモーゼス・プライアと、魔女ミラ・プライアの間に長女として生まれる。純血。瞳の色は青、深いブラウンの髪は緩いウェーブがかかっている。母ミラはバーティミウス・クラウチ・シニアの妹で、伯父に当たるバーティミウスが後見人。
1967年9月1日、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。父モーゼスと同じスリザリン寮を望んだが、母ミラのグリフィンドール寮に組み分けされる。
3年生のクリスマス休暇中、母ミラを亡くす。
【さらに読む】
同年、父モーゼスを事故で亡くす。 【さらに読む】 モーゼスの死後は、後見人である伯父バーティミウス・シニアの家へ移った。1973年9月、ホグワーツに復学する。
1975年6月、ホグワーツ魔法魔術学校を卒業。副部長バーティミウスの口利きで、前科者でありながら魔法法執行部への就職を果たした。
性格・才能
純血主義者だが、敬愛する父モーゼスの誇りに何よりも重きを置いている。モーゼスは若い頃、資金繰りに困っていた自分を援助してくれたポルクス・ブラックに深い畏敬の念を抱いており、アイビスもまたブラック家に対し恩義があると感じながら育った。基本的には自分が最も優れた者であると考え、他者を見下す傾向にあるが、ブラック家に関しては特別な思いがあり、同年のナルシッサ・ブラックに対しても他の同級生とは異なり対等に接している。
事を荒立てることは好まず、秘密裏に片付けてしまうことが多いが、時にどうにでもなれと投げやりな行動に出てしまうこともある。その最たるものが・事件である。
前科者でありながら魔法法執行部へ就職していることから、クラウチ・シニアの口利きであることを差し引いても優秀な魔女であることは疑いない。
人間関係
父親はモーゼス・プライア、母親はミラ・プライア。共に純血で、ミラはクラウチ家の出身である。さらにミラは、実兄バーティミウスの溺愛する妻エーダと数年来の親友だったため、アイビスの後見人は彼が引き受けた。従兄弟にバーティミウス・クラウチ・ジュニアがいる。兄弟姉妹はいない。
ホグワーツでは同じ寮の女子生徒とグループ行動を取ることが多かったが、とりわけ仲の良い親友はいなかった。しかし家柄やその堂々たる出で立ちから影響力は強く、に制裁を加える際も、シリウス・ブラックやジェームズ・ポッターに好意を持つ女子生徒らの気持ちを利用し、寮を問わず人数を集めることに成功している。だが復学後の彼女には周囲もある程度の距離を置いていたので、ひとりで過ごすことが多かった (これについてアイビス自身はさほど気にしていない)。
自分の進むべき道について思い悩むことのあるナルシッサは、アイビスを友として尊敬している。
在学中、男子生徒と交際したことは恐らくない。 【さらに読む】
シリウスに親しいに対して瀕死の重傷を負わせるという強硬手段に出たのは、シリウスがブラック家の嫡男であるからのみならず、モーゼスとポルクスの間で、以前アイビスとシリウスの婚姻計画が浮上していたからである。結局、具体的に話が進む前にポルクスが没し、婚約は立ち消えになったが、モーゼスの望みならばシリウスと結婚してもいいと考えていたアイビスは、ホグワーツで初めて実際にシリウスを見てひどく失望。だが父の敬愛する「ブラック」を自分の手で取り戻すため、シリウスの周りの「悪い虫」を取り除こうと考え、その思いが節度を越えた結果だった。
以上のような経緯から、純血、また「ブラック」を乱そうとする人間を敵視している。